
フジアートは「印刷」メーカーです。ひとえに「印刷業」と言っても、実は業界としては非常に幅が広く、各メーカーは自社の強みを活かしてお客様のニーズに応えています。総務省統計局の日本標準産業分類によると、印刷業に親しい産業分類だけでも下表のとおり様々です。


フジアートは表中の「印刷業」に分類されますが、この中でも更に細分化が進んでおり、フジアートはいわゆる「印刷屋さん」とは少し違う業務を行なっています。
フジアートでは難しい「印刷」
皆さんが「印刷屋」と聞いて思い浮かべるのはおそらく名刺やチラシ、書籍・雑誌などの「紙媒体」を取り扱う印刷工場だと思います。
一般にこれらの印刷工場は「オフセット印刷」という技法を使用しているのが特徴です。
主に金属や樹脂で印刷用の版を作るこの方式は、同じものを大量に印刷するのに向いています。
一方で少量印刷だとコストがかさむなどのデメリットがあります。
ちなみにオフセット印刷の輪転機は全長30mクラスの大型機ばかりなので、一度工場見学するとその大きさにびっくりすると思います。
フジアートはこの「オフセット印刷」を行う機械を持っていません。
また、製本用設備や厚切裁断設備(チラシや新聞は大量に印刷した上で15cm以上の紙束をまとめて裁断します)なども保有していません。
このため、非常に心苦しいですが名刺やチラシのオーダーをいただいた場合は他の印刷所をご紹介させていただきます。
フジアートの得意な「印刷」
では私たちフジアートの得意な印刷はどのようなものでしょう。キーワードに分けて解説していきます。
インクジェット印刷
「インクジェット印刷」とはデータをインクのドットに変換し、微細なインク粒を重ねることで絵を描く方式です。
先程のオフセット印刷と異なり、版を作る(製版・せいはん)作業が必要ないため、すぐに印刷に取り掛かることができます。
その上、少量印刷でもコストがかさまない点、乾燥時間が短いかほとんど必要ない点などがメリットです。
フジアートでは印刷の内容(色数や文字サイズ、想定使用場所など)によって7つの機材を使い分けています。
また、「シルク印刷」という製版を伴う印刷も可能で、こちらは単色デザインを大量に印刷する場合にコストダウンを図ることができるため有効です。
(シルク印刷は別記事にて詳しく解説します)
(シルク印刷は別記事にて詳しく解説します)
メディア
印刷素材のことをメディアと呼びます。
既にカットされているA4のコピー用紙などとは異なり、私たちは産業用のロールメディア(20M~100M超まで)に印刷してから寸法に合わせてカットします。
メディアは価格、目的、表面加工、幅などによって30種類以上を常備し、必要に応じて関連企業と連携して迅速に手配可能な体制を整えています。
既にカットされているA4のコピー用紙などとは異なり、私たちは産業用のロールメディア(20M~100M超まで)に印刷してから寸法に合わせてカットします。
メディアは価格、目的、表面加工、幅などによって30種類以上を常備し、必要に応じて関連企業と連携して迅速に手配可能な体制を整えています。
ターポリンという薄手の帆布のような生地を主力としながらも、メッシュ生地や反射性素材、電照看板に合成紙、金属板など幅広いラインナップも自慢。
塩ビ系メディアへの印刷でシールも制作可能です。
塩ビ系メディアへの印刷でシールも制作可能です。
また最大3200mm幅の印刷機で出力することで、限りなくつなぎ目を少なくすることが可能です。

商品マップ:上図以外の商品も数多く手掛けています
設備との掛け合わせ
インクジェット出力に弊社保有の設備を掛け合わせることで、私たち独自の商品群が生まれます。
加工設備
- ミシン…1本針 、2本針縫製ミシン
- ウェルダー…シート同士の圧着や、ビニールポケット付けに
- ハトメ打ち機…紐を通すハトメ(鳩目・グロメットとも)打ち機
- プロッタ…非常に精密な形状カットが可能
- ラミネーター…印刷面の保護のためフィルムを貼り付けます など
これらの設備により現場にあわせてミリ単位で調整したポケットや、変則的な間隔のハトメ、
ポールに取り付けるための袋構造、風抜きのためのスリット入れなど、多種多様な加工が可能となります。
私たちは「インクジェット印刷」×「ロールメディア」×「加工設備」を使って、「ワンストップサービス」を提供します
近年、印刷縫製業界では出力は出来ても縫製・加工はできない、もしくはその逆のように、全プロセスを1社でまかなうことが難しくなっています。