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ラテックス・溶剤・UVインクの違いって?[第1回:ラテックス編]

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弊社で使用している「ラテックス」「溶剤」「UV」インクの違いについて、今回から3回に分けてご紹介したいと思います。

印刷の仕組み

ラテックスインクの中には 水/ラテックス(ポリマー)/顔料(色の成分)/抗スクラッチ材 の主に4成分が溶け込んでいます。水に顔料が溶けている、いわゆる「水性顔料」インクです

印刷の仕組みは
  1. ①素材に熱をかけて表面温度を上昇させる
  2. ②水に顔料とラテックスが溶けている状態のインクを塗布
  3. ③ラテックスが溶け、顔料(色の成分)と一緒に薄膜を形成する
  4. ④同時に水が蒸発し、抗スクラッチ材が③の上に皮膜を作る
  5. ⑤印刷完了
となっています。

ラテックスインクの印刷イメージ
図1 ラテックスインクのイメージ(模式図)

2017年に導入したHP Latex1500は”オプティマイザ”という成分を含んだインクが使用できるようになっており、従来機以上に高速印刷とインクの滲みの低減を両立しています。

色の種類

弊社保有のHP Latex600,850,1500はC/M/Y/K/LC/LMの6色インクです。この6色だけでも幅広い色表現が可能ですが、メーカーによってはオレンジやグレー、ホワイトなどの中間色インクが搭載されていることもあります。

印刷できる素材

ラテックスインクは素材表面の受理層が不要です。このため印刷できる素材(メディア)の種類が格段に広がりました。ターポリン、塩ビ、トロマット、メッシュ、両面素材、合成紙など。詳しくは下表をご覧ください。

表1 ラテックスインクで印刷できるもの(弊社保有広幅機材)
素材名 最大幅
(mm)
用途
 
ターポリン 1880 足場シート、車両幕、 
メッシュターポリン 1880 工事現場横断幕、
厚手ターポリン 3200 超大型幕
両面ターポリン 1800 街灯タペストリー 
グロス/マットターポリン 2070 店頭幕、タペストリー 
合成紙 1500 ポスターシート、表題紙、
塩ビ 1370  シール、看板
トロマット(布) 2000 タペストリー
この他、壁紙・和紙・タイベックなども印刷できます

ラテックスインクの特徴

匂いが少ない(お客様:屋内でも使える)

低VOC(揮発性有機化合物)で溶剤に比べて匂いが少ないのが特徴です。お客様にも好評で「ラテックスがいい」とご指定いただくこともあります。
メーカーが「病院や教育施設などのデリケートな環境」でも安心と謳うとおり、当社でも壁紙や店舗内のディスプレイ用途で多くの印刷物をお納めしています。

高速印刷&高速乾燥(お客様:納期が短くできる)

溶剤プリンタだと乾燥のために一晩は干しておきたいところ、ラテックスなら機械から下ろしたあとの乾燥時間は不要。すぐに切ったり縫ったりできるので生産性UP。気兼ねなくミシンのスピードを上げることができるので社内でも重宝しています。
また、印刷速度も実用で40平米以上/hと溶剤機の倍近いスピードを出すことができるので、「急に安全掲示用の幕を作らないといけなくなった!」という時も、午前中に印刷して夕方の便で発送、というスピード納品も可能になっています。

屋外耐候性◎(お客様:屋外でも使える)

ラテックスと抗スクラッチ材のおかげで、ずっと屋外で使用しても3-4年は退色や色ハゲが起こらないようになりました。
工事現場や学校のフェンスシート、店舗先の日除け幕など屋外環境で使用しても問題ありません。

ラテックスの特徴図2 特徴は①匂いが少ない ②高速印刷&速乾性 ③耐候性

その他にも
  • ・廃インクが少ない
  • ・印刷の様子を監視しておかなくてよい
  • ・色のくすみが起こりにくい
などの利点があります。

逆に熱をかけなければならないため、軟質の素材は少し印刷が難しくなります。

まとめ

匂いがなくて、耐候性があって、早い。この3点を両立しているのがラテックスインクの特徴です。このため弊社の中ではラテックス3機が断トツの生産力を誇っています。

次回は素材の表面を溶かしてインクを定着させる「溶剤(ソルベント)」インクについてまとめていきます。匂いがありますが、耐候性がラテックスより高く、反射材などにも印刷できるすごい印刷です。
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